コーヒーを淹れたら、表面に油が浮いてる…
これって飲んでも大丈夫なの? 品質が悪いコーヒー豆を買っちゃったのかな… 体に悪い影響はないの?
こういった不安を抱えていませんか?
結論から言うと、コーヒーに油が浮くのは正常な現象で、飲んでも問題ありません。
むしろ、油が浮いているのは新鮮なコーヒー豆の証拠だったりします。
この記事では、コーヒーに油が浮く原因と対処法を詳しく解説します。
記事を読むことで、油が浮いたコーヒーを安心して飲めるようになりますよ。
【まず】コーヒーに油が浮くのは正常な現象です
最初にお伝えしたいのは、コーヒーに油が浮くのは正常な現象だということ。
品質が悪いわけでも、体に悪いわけでもありません。
安心してください。
コーヒーオイルとは何か
コーヒーに浮く油の正体は「コーヒーオイル」です。
コーヒー豆には、もともと油分が含まれています。
具体的には下記のような成分です。
- トリグリセリド(脂肪酸)
- ジテルペン類
- 芳香成分
これらの油分は、コーヒー豆を焙煎する過程で豆の表面に出てきます。
そして、コーヒーを淹れるときにお湯に溶け出して、表面に浮いてくるんです。
MEMO コーヒーオイルは、コーヒーの香りや風味の重要な要素。油が浮いているのは、むしろ美味しいコーヒーの証拠とも言えます。
油が浮いても飲んで大丈夫な理由
コーヒーオイルは天然の成分なので、飲んでも全く問題ありません。
なぜなら、コーヒー豆がもともと持っている油分だから。
添加物でも、何か悪いものが混入したわけでもないです。
実際、下記のような高級なコーヒーほど油が浮きやすい傾向があります。
- エスプレッソ
- フレンチプレスで淹れたコーヒー
- 深煎りのスペシャルティコーヒー
油が浮いているからといって、捨てる必要は全くありませんよ。
むしろコーヒーオイルには健康効果もある
意外かもしれませんが、コーヒーオイルには健康効果も報告されています。
具体的には下記のような効果です。
- 抗酸化作用
- 抗炎症作用
- 脳機能の活性化
コーヒーオイルに含まれるジテルペン類には、抗酸化作用があることが研究で明らかになっています。
注意 ただし、コーヒーオイルに含まれるカフェストールという成分は、大量に摂取するとコレステロール値を上げる可能性があります。この点については後述しますね。
つまり、コーヒーに油が浮いているのは心配する必要はなく、むしろコーヒーの自然な姿なんです。
コーヒーに油が浮く5つの原因【なぜ油膜ができるのか】
コーヒーに油が浮くのは正常な現象ですが、「なぜ油が浮くのか?」という原因を知っておくと安心ですよね。
結論、コーヒーに油が浮く原因は下記の5つです。
- 深煎りのコーヒー豆を使っている
- 焙煎したての新鮮な豆を使っている
- メッシュフィルターやフレンチプレスで抽出している
- エスプレッソやアイスコーヒーで濃度が高い
- コーヒー豆の油が酸化している可能性
1つずつ解説していきます。
【原因1】深煎りのコーヒー豆を使っている
深煎りのコーヒー豆は、油が浮きやすいです。
なぜなら、焙煎時間が長いほど、豆の内部の油分が表面に出てくるから。
具体的には下記のような焙煎度合いだと油が出やすくなります。
- フルシティロースト
- フレンチロースト
- イタリアンロースト
深煎り豆の表面を触ると、ちょっとベタベタしていることがありますよね。
あれがコーヒーオイルです。
MEMO 深煎りコーヒーは苦味が強く、油分も多いのが特徴。エスプレッソに使われるのも深煎り豆が多いです。
反対に、浅煎りのコーヒー豆はあまり油が出ません。
【原因2】焙煎したての新鮮な豆を使っている
意外かもしれませんが、焙煎したての新鮮なコーヒー豆ほど油が浮きやすいです。
焙煎直後の豆は、豆の内部からどんどん油分が表面に出てくるから。
焙煎後の経過日数と油の関係は下記のとおり。
- 焙煎後1〜3日:油が最も出やすい
- 焙煎後1週間:油の量が落ち着いてくる
- 焙煎後2週間以降:油の出方が少なくなる
つまり、コーヒーに油が浮くのは、むしろ新鮮な証拠なんです。
注意 ただし、焙煎後1ヶ月以上経過すると、今度は油が酸化して品質が落ちてきます。この点は後ほど詳しく説明しますね。
自家焙煎店で買った豆や、焙煎日が記載されている豆で油が浮いているなら、それは鮮度の良い証拠ですよ。
【原因3】メッシュフィルターやフレンチプレスで抽出している
抽出方法によっても、油の浮き方が変わります。
特に、下記の抽出方法は油が浮きやすいです。
- フレンチプレス
- エスプレッソマシン
- メッシュフィルター(金属フィルター)
- マキネッタ(モカポット)
なぜなら、これらの抽出方法はペーパーフィルターを使わないから。
ペーパーフィルターは油分を吸収してくれますが、金属フィルターやフレンチプレスは油分をそのまま通してしまいます。
MEMO フレンチプレスやメッシュフィルターで淹れたコーヒーは、油分が多い分、コクと香りが強くなります。これが好きな人も多いですよ。
反対に、ペーパーフィルターでドリップすると、油分が少ないスッキリした味わいになります。
【原因4】エスプレッソやアイスコーヒーで濃度が高い
コーヒーの濃度が高いと、油も浮きやすくなります。
下記のようなコーヒーは、濃度が高いため油が目立ちやすいです。
- エスプレッソ
- 水出しコーヒー(コールドブリュー)
- 濃いめに淹れたアイスコーヒー
- トルココーヒー
濃度が高いと、単純に抽出される油の量も多くなるんです。
また、アイスコーヒーの場合は、冷えることで油が固まって表面に浮きやすくなります。
特にエスプレッソの表面に浮かぶクリーミーな泡(クレマ)は、コーヒーオイルと二酸化炭素が混ざったものです。
エスプレッソを飲む人なら、あの油膜は当たり前の光景ですよね。
【原因5】コーヒー豆の油が酸化している可能性
ここまでは「油が浮くのは正常」という話をしてきましたが、1つだけ注意点があります。
それは、古いコーヒー豆の油が酸化している場合です。
コーヒー豆の油は、時間が経つと酸化します。
酸化した油の特徴は下記のとおり。
- 油が茶色く濁っている
- 古い油のような嫌なにおいがする
- コーヒーの味が酸っぱい、または雑味がある
焙煎後1ヶ月以上経過したコーヒー豆は、油が酸化している可能性があります。
注意 酸化したコーヒーを飲んでも健康に害はありませんが、美味しくはありません。また、胃が弱い人は胃もたれすることもあります。
新鮮な豆の油と、酸化した豆の油は見分ける必要があります。
この見分け方は、後ほど「コーヒー豆の鮮度と油の関係」のセクションで詳しく解説しますね。
インスタントコーヒーに油が浮く原因【飲んでも大丈夫?】
レギュラーコーヒーだけでなく、インスタントコーヒーにも油が浮くことがあります。
「インスタントなのに油が浮くの?」と不安に思う人もいますよね。
結論から言うと、インスタントコーヒーに油が浮くのも正常な現象です。
インスタントコーヒーの油は製造過程で発生する
インスタントコーヒーにも、もともとコーヒーオイルが含まれています。
なぜなら、インスタントコーヒーはコーヒー豆から抽出した液体を乾燥させて作られているから。
製造工程は下記のとおりです。
- コーヒー豆を焙煎する
- 抽出してコーヒー液を作る
- 濃縮する
- 乾燥させて粉末にする
この過程で、コーヒーオイルの一部も粉末の中に残ります。
そして、お湯を注いだときに油分が浮いてくるんです。
MEMO 特に、フリーズドライ製法のインスタントコーヒーは、油分が多く残りやすい傾向があります。
油が浮いたインスタントコーヒーを飲んでも健康上問題ない
インスタントコーヒーに浮く油も、レギュラーコーヒーと同じコーヒーオイルです。
だから、飲んでも全く問題ありません。
ただし、下記のような場合は注意が必要です。
- 開封後、何ヶ月も経過している
- 保存状態が悪く、湿気を吸っている
- 油が変な色や臭いがする
これらの場合は、油が酸化している可能性があります。
気になる場合は新しいものに買い替えよう
インスタントコーヒーに油が浮いて、味や香りがおかしいと感じたら、新しいものに買い替えましょう。
インスタントコーヒーの賞味期限は未開封で2〜3年と長いですが、開封後は1ヶ月以内に使い切るのがおすすめです。
保存方法のポイントは下記のとおり。
- 密閉容器に入れて保存
- 湿気を避ける
- 直射日光を避ける
- 冷蔵庫保存は避ける(結露でカビる可能性あり)
注意 インスタントコーヒーは湿気を吸いやすいので、スプーンを瓶に入れっぱなしにするのはNG。湿気でダマになったり、カビが生えることもあります。
適切に保存していれば、インスタントコーヒーに油が浮いても問題なく飲めますよ。
コーヒー表面の虹色の油膜は何?【見分け方と対処法】
コーヒーの表面に、虹色の油膜が見えることがありますよね。
「これって何…?洗剤が混ざってる?」と不安になる人もいるかもしれません。
結論から言うと、虹色に見えるのもコーヒーオイルです。
虹色に見えるのは光の干渉現象
コーヒーの表面に虹色の模様が見えるのは、「光の干渉」という物理現象です。
油の薄い膜に光が当たると、光が反射・屈折して虹色に見えるんです。
これは、下記のような場面でも見られる現象ですよね。
- 水たまりに浮いた油
- シャボン玉の表面
- CDやDVDの裏面
コーヒーの表面に浮いたコーヒーオイルの薄い膜が、光を反射して虹色に見えているだけです。
洗剤や化学物質が混ざっているわけではないので、安心してください。
コーヒーオイルが多いと虹色が見えやすい
虹色の油膜が見えやすいのは、下記のような場合です。
- 深煎りのコーヒー豆を使っている
- フレンチプレスやメッシュフィルターで淹れた
- エスプレッソやアイスコーヒーなど濃度が高い
- 焙煎したての新鮮な豆を使っている
つまり、コーヒーオイルが多く含まれているほど、虹色が見えやすくなります。
MEMO 虹色が見えるのは、むしろコーヒーオイルがたっぷり含まれている証拠。風味豊かなコーヒーだと考えていいでしょう。
特に、朝日や照明の光が当たる角度で飲むと、虹色がよく見えます。
酸化したコーヒーの見分け方
ただし、虹色の油膜が見える場合でも、コーヒー豆が古くて油が酸化している可能性もあります。
酸化したコーヒーかどうかは、下記のポイントでチェックしましょう。
新鮮なコーヒーオイルの特徴
- 透明感がある虹色
- コーヒーの良い香りがする
- 味に雑味がない
酸化したコーヒーオイルの特徴
- 油が濁っている、茶色っぽい
- 古い油のような嫌なにおいがする
- 酸っぱい味、または雑味がある
- 後味が悪い
酸化したコーヒーは、飲んでも健康に害はありませんが、美味しくありません。
注意 もし酸化したコーヒーだと感じたら、無理に飲まずに新しい豆に買い替えましょう。特に胃が弱い人は、酸化したコーヒーで胃もたれすることがあります。
虹色の油膜が見えても、香りと味が良ければ問題なく飲めますよ。
コーヒーオイルは体に悪い?【健康への影響】
「コーヒーに油が浮いてるけど、体に悪くないの?」
こう心配する人も多いですよね。
結論から言うと、適量なら問題ありませんし、むしろ健康効果も期待できます。
コーヒーオイルの効能とメリット
コーヒーオイルには、下記のような健康効果が報告されています。
抗酸化作用
- コーヒーオイルに含まれるポリフェノールが、体の酸化を防ぐ
- 老化防止や生活習慣病の予防に役立つ
抗炎症作用
- 慢性的な炎症を抑える効果がある
- 関節炎などの炎症性疾患に良い影響を与える可能性
脳機能の活性化
- コーヒーオイルに含まれる成分が、脳の働きをサポート
- 認知機能の維持に役立つ可能性がある
実際、コーヒーを日常的に飲む人は、飲まない人に比べて生活習慣病のリスクが低いという研究結果もあります。
MEMO コーヒーオイルは、コーヒーの香りや風味の主要な成分でもあります。油分を完全に取り除くと、コーヒー本来の味わいが失われてしまいます。
過剰摂取による悪影響はあるのか
ただし、コーヒーオイルを過剰に摂取すると、デメリットもあります。
具体的には下記のような影響です。
胃への刺激
- 油分が多いコーヒーは、胃に負担をかけることがある
- 空腹時に飲むと、胃もたれや胸やけを起こす人もいる
睡眠への影響
- コーヒーオイルにもカフェインが含まれる
- 夜遅くに飲むと、睡眠の質が下がる可能性
注意 胃が弱い人や、胃潰瘍・逆流性食道炎がある人は、油分の多いコーヒーを避けた方がいいでしょう。ペーパーフィルターで油分を除去するのがおすすめです。
コレステロールへの影響について
コーヒーオイルで最も注意すべきなのは、「カフェストール」という成分です。
カフェストールは、コーヒー豆に含まれるジテルペン類の一種で、血中コレステロール値を上げる作用があることが研究で分かっています。
具体的には下記のとおり。
カフェストールが多い抽出方法
- フレンチプレス
- トルココーヒー
- エスプレッソ
- メッシュフィルター
カフェストールが少ない抽出方法
- ペーパーフィルターでドリップ
- インスタントコーヒー
ペーパーフィルターは、カフェストールをほぼ完全に除去してくれます。
MEMO すでにコレステロール値が高い人や、脂質異常症の人は、ペーパーフィルターでドリップしたコーヒーを選ぶのがおすすめです。
ただし、健康な人が1日3〜4杯程度のコーヒーを飲む分には、あまり心配する必要はありません。
普通にコーヒーを楽しむ範囲なら、コーヒーオイルの健康効果の方が大きいと考えられています。
コーヒーの油を取り除く5つの方法【油分除去のコツ】
「コーヒーオイルが気になる…」という人もいますよね。
健康上の理由や、味の好みで油分を減らしたい場合もあるでしょう。
結論、コーヒーの油を取り除く方法は下記の5つです。
- ペーパーフィルターでドリップする
- 焙煎度の低い豆(浅煎り)を選ぶ
- 焙煎後2〜3日置いてから使う
- コーヒーメーカーのフィルターを変える
- 表面の油をスプーンで取り除く
それぞれ詳しく解説します。
【方法1】ペーパーフィルターでドリップする
最も効果的なのは、ペーパーフィルターを使うことです。
ペーパーフィルターは、コーヒーオイルの大部分を吸収してくれます。
フィルターの種類による油分の違いは下記のとおり。
油分が多い順
- フレンチプレス(フィルターなし)
- メッシュフィルター(金属)
- ネルフィルター(布)
- ペーパーフィルター
ペーパーフィルターを使うと、油分の約90%以上をカットできると言われています。
MEMO ペーパーフィルターを使うと、スッキリした味わいになります。逆に、コクや香りは少し弱くなります。好みに合わせて選びましょう。
もし今フレンチプレスやメッシュフィルターを使っているなら、ペーパーフィルタードリップに変えるだけで油分を大幅に減らせますよ。
【方法2】焙煎度の低い豆(浅煎り)を選ぶ
焙煎度を変えるのも効果的です。
浅煎りのコーヒー豆は、油分が表面に出にくいから。
焙煎度と油分の関係は下記のとおり。
油分が多い焙煎度
- フレンチロースト(深煎り)
- イタリアンロースト(極深煎り)
油分が少ない焙煎度
- ライトロースト(浅煎り)
- シナモンロースト(浅煎り)
- ミディアムロースト(中煎り)
浅煎りの豆を選ぶと、油が浮きにくくなります。
注意 浅煎りのコーヒーは、酸味が強くなります。苦味が好きな人には物足りないかもしれません。
味の好みと油分のバランスを考えて、焙煎度を選びましょう。
【方法3】焙煎後2〜3日置いてから使う
焙煎直後の豆は油が最も出やすい状態です。
なので、焙煎後2〜3日置いてから使うと、油の出方が落ち着きます。
焙煎後の経過と油分の変化は下記のとおり。
- 焙煎後1日目:油が大量に出る
- 焙煎後2〜3日目:油の出方が落ち着く
- 焙煎後1週間:さらに油が少なくなる
- 焙煎後2週間以降:油は少ないが、風味も落ちてくる
焙煎後1週間前後が、油分と風味のバランスが良いタイミングと言えます。
MEMO 自家焙煎店で豆を買うときは、焙煎日を確認して2〜3日置いてから使うといいですよ。
ただし、置きすぎると今度は風味が落ちてしまうので、2週間以内に使い切るのがおすすめです。
【方法4】コーヒーメーカーのフィルターを変える
コーヒーメーカーを使っている人は、フィルターを変更するのも手です。
金属フィルター付きのコーヒーメーカーを使っている場合は、ペーパーフィルターに変更できるか確認しましょう。
下記のような方法があります。
- 金属フィルターを取り外してペーパーフィルターを使う
- ペーパーフィルター対応のコーヒーメーカーに買い替える
- ドリッパーを別途購入してハンドドリップする
特に、全自動コーヒーメーカーの中には、金属フィルターしか使えない機種もあります。
その場合は、抽出後に表面の油をスプーンで取り除く方法(次で解説)を試してみてください。
【方法5】表面の油をスプーンで取り除く
最も原始的ですが、表面の油をスプーンで取り除く方法もあります。
やり方は簡単です。
- コーヒーを淹れる
- 表面に浮いた油をスプーンですくう
- すくった油は捨てる
この方法なら、フレンチプレスやエスプレッソでも油を減らせます。
注意 ただし、すべての油を取り除くことはできません。あくまで表面の油膜を取る程度です。
完全に油分を除去したい場合は、やはりペーパーフィルターを使うのが確実です。
抽出方法別のコーヒーオイル対策【油が浮きにくい淹れ方】
抽出方法によって、油の浮き方は大きく変わります。
ここでは、それぞれの抽出方法での油対策を解説しますね。
ドリップコーヒーで油が浮く場合の対策
ペーパーフィルターでドリップしているのに油が浮く場合は、下記を試してみてください。
対策1:フィルターの種類を変える
- 漂白フィルターより無漂白フィルターの方が油を吸収しやすい
- 厚手のフィルターを使う
対策2:お湯の温度を下げる
- 高温(95℃以上)だと油が出やすい
- 85〜90℃くらいの温度で淹れてみる
対策3:抽出時間を短くする
- 長時間抽出すると油分が多く出る
- サッと淹れるイメージで
MEMO ハンドドリップの場合、お湯を勢いよく注ぐと油が出やすくなります。ゆっくり「の」の字を描くように注ぐと、油が少なくなりますよ。
ドリップコーヒーは元々油分が少ない抽出方法なので、これらの工夫で大幅に油を減らせます。
コーヒーメーカーで油が浮く場合の対策
全自動コーヒーメーカーで油が気になる場合は、下記を試してください。
対策1:ペーパーフィルターに交換する
- 金属フィルターからペーパーフィルターに変更
- 機種によっては交換できない場合もある
対策2:豆の量を減らす
- 豆が多いと油も多く出る
- いつもより少なめに設定する
対策3:抽出温度を下げる
- 温度調整機能がある機種なら、低めに設定
- 85〜88℃くらいがおすすめ
コーヒーメーカーは便利ですが、油分のコントロールがしにくいのがデメリットです。
どうしても油が気になる場合は、ハンドドリップに切り替えるのも一つの方法です。
水出しコーヒーで油が浮く場合の対策
水出しコーヒー(コールドブリュー)でも油が浮くことがあります。
水出しの場合の対策は下記のとおり。
対策1:抽出時間を短くする
- 長時間(12時間以上)抽出すると油が多く出る
- 8時間程度に短縮してみる
対策2:豆を粗挽きにする
- 細挽きだと油が出やすい
- 粗挽きにすると油分が少なくなる
対策3:ペーパーフィルターで濾す
- 水出し後にペーパーフィルターで濾す
- 油分を大幅にカットできる
注意 水出しコーヒーは冷たいため、油が固まって表面に浮きやすくなります。これは見た目の問題だけで、品質には影響ありません。
水出しコーヒーの油が気になる場合は、最後にペーパーフィルターで濾すのが一番効果的です。
エスプレッソで油が浮く場合の対策
エスプレッソは、最も油分が多い抽出方法です。
表面のクレマ(泡)は、油分と二酸化炭素が混ざったものなので、これを取り除くと油も減ります。
対策1:クレマをスプーンで取り除く
- 表面のクレマをすくって捨てる
- 油分を大幅に減らせる
対策2:抽出時間を短くする
- 通常25〜30秒のところを20秒程度に
- 油の抽出量が減る
対策3:ミルクを加える
- カプチーノやカフェラテにする
- ミルクが油分を中和してくれる
MEMO ただし、エスプレッソの油分(クレマ)は、エスプレッソの醍醐味でもあります。完全に取り除くと、エスプレッソ本来の味わいが失われてしまいます。
エスプレッソを楽しむなら、油分も含めて味わうのがおすすめです。
どうしても油が気になるなら、カプチーノやラテにして飲むのがいいでしょう。
コーヒー豆の鮮度と油の関係【油が出るのは良いこと?悪いこと?】
「油が出るのは良いこと?それとも悪いこと?」
この疑問に答えるには、コーヒー豆の鮮度を理解する必要があります。
結論から言うと、新鮮な豆の油は良い油、古い豆の油は悪い油です。
焙煎直後は油が出やすい
焙煎直後のコーヒー豆は、油が最も出やすい状態です。
焙煎によって豆の内部の油分が表面に出てくるから。
焙煎後の油の変化は下記のとおり。
焙煎後0〜3日
- 豆の表面に油が大量に出る
- ツヤツヤした見た目になる
- コーヒーを淹れると油が浮きやすい
- 香りが強く、味も濃厚
焙煎後1週間前後
- 油の出方が落ち着く
- 味と香りのバランスが良くなる
- 油の浮き方も適度になる
焙煎直後の油は、新鮮さの証拠です。
MEMO 自家焙煎店で「焙煎日」が記載されている豆を買うと、新鮮な状態で油が浮くのを体験できます。これは良い油なので安心してください。
むしろ、焙煎したての豆で油が出ているのは、品質の高いコーヒーの証とも言えます。
古い豆は油が酸化して品質が落ちる
一方、焙煎後1ヶ月以上経過した豆は、油が酸化してきます。
酸化した油の特徴は下記のとおり。
見た目
- 豆の表面の油が茶色く濁っている
- 油がベタベタしている
- 豆の色がくすんでいる
香り
- 古い油のような嫌なにおい
- コーヒー本来の香りが弱い
- カビ臭いこともある
味
- 酸っぱい、または雑味がある
- 苦味が強すぎる
- 後味が悪い
注意 酸化したコーヒーを飲んでも健康に害はありませんが、美味しくありません。胃が弱い人は胃もたれすることもあります。
焙煎後2ヶ月以上経過したコーヒー豆は、油が酸化している可能性が高いです。
コーヒー豆の適切な保存方法
コーヒー豆の油を酸化させないためには、適切な保存が大切です。
保存のポイントは下記のとおり。
保存場所
- 直射日光を避ける
- 高温多湿を避ける
- 密閉容器に入れる
- 冷暗所で保存
保存容器
- 密閉性の高い容器(キャニスターなど)
- ジップロックなどの密閉袋
- 豆を買った袋のまま保存はNG
保存期間の目安
- 焙煎後2週間以内がベスト
- 長くても1ヶ月以内に使い切る
- 開封後は早めに消費する
MEMO 「冷蔵庫や冷凍庫で保存すると良い」という情報もありますが、出し入れの際に結露してカビが生えるリスクがあります。基本は常温の冷暗所保存がおすすめです。
コーヒー豆を買うときは、下記の点もチェックしましょう。
- 焙煎日が記載されているか
- 少量ずつ買えるか(100g単位など)
- 密閉パッケージに入っているか
新鮮な豆を適切に保存すれば、油が浮いても美味しいコーヒーを楽しめますよ。
油を出さない焙煎方法はあるのか【焙煎度と油の関係】
「油が出ないコーヒー豆ってあるの?」
こう疑問に思う人もいますよね。
結論から言うと、焙煎度によって油の出方は大きく変わります。
浅煎りは油が出にくい
浅煎りのコーヒー豆は、油がほとんど出ません。
なぜなら、焙煎時間が短いため、豆の内部の油分が表面に出てこないから。
焙煎度別の油の出方は下記のとおり。
油がほとんど出ない焙煎度
- ライトロースト(浅煎り)
- シナモンロースト(浅煎り)
- ミディアムロースト(中煎り)
これらの焙煎度では、豆の表面に油がほとんど見られません。
淹れたコーヒーにも油が浮きにくいです。
MEMO 浅煎りのコーヒーは、酸味が強くフルーティーな味わいが特徴です。スペシャルティコーヒーの世界では、浅煎りが主流になっています。
油が気になる人は、浅煎りや中煎りの豆を選ぶといいでしょう。
深煎りは油が表面に出やすい
一方、深煎りのコーヒー豆は油が表面に出やすいです。
焙煎時間が長いため、豆の内部の油分が表面に押し出されるから。
油が多く出る焙煎度
- フルシティロースト(深煎り)
- フレンチロースト(深煎り)
- イタリアンロースト(極深煎り)
深煎り豆は、表面がテカテカしていることが多いです。
触るとちょっとベタベタしますよね。
注意 深煎り豆は油が多い分、酸化も早いです。購入後は早めに使い切りましょう。
エスプレッソやアイスコーヒーに使われるのは、主に深煎り豆です。
苦味とコクが強いのが好きな人は、深煎りを選びますが、油も多くなることを覚えておきましょう。
焙煎度の選び方
焙煎度は、好みと油分のバランスで選びましょう。
こんな人には浅煎りがおすすめ
- 油が気になる人
- 酸味が好きな人
- フルーティーな味わいが好きな人
- コレステロール値が気になる人
こんな人には深煎りがおすすめ
- 苦味が好きな人
- コクのあるコーヒーが好きな人
- エスプレッソやアイスコーヒーを飲む人
- コーヒーオイルの風味を楽しみたい人
中煎りはバランス型
- 酸味と苦味のバランスが良い
- 油分も適度
- 初心者にもおすすめ
MEMO カフェでコーヒーを注文するときに「浅煎りと深煎りどちらですか?」と聞くと、好みに合った豆を選んでもらえますよ。
焙煎度を変えるだけで、油の量も味わいも大きく変わります。
いろいろな焙煎度を試して、自分の好みを見つけるのも楽しいですよ。
コーヒーに油が浮くについてのよくある質問
ここでは、コーヒーの油に関するよくある質問をまとめました。
Q1: コーヒーに油が浮くのはなぜですか?
A: コーヒー豆にもともと含まれる油分(コーヒーオイル)が、抽出時にお湯に溶け出して表面に浮いてくるからです。
特に下記のような場合に油が浮きやすくなります。
- 深煎りの豆を使っている
- 焙煎したての新鮮な豆
- フレンチプレスやメッシュフィルターで抽出
- エスプレッソなど濃度が高いコーヒー
これは正常な現象で、品質に問題はありません。
Q2: インスタントコーヒーに油が浮いてきたけど飲んでも大丈夫ですか?
A: はい、基本的には問題ありません。
インスタントコーヒーにもコーヒーオイルが含まれているため、お湯を注ぐと油が浮くことがあります。
ただし、下記のような場合は注意が必要です。
- 開封後、何ヶ月も経過している
- 変な臭いがする
- 味がおかしい
このような場合は、油が酸化している可能性があるので、新しいものに買い替えましょう。
インスタントコーヒーは開封後1ヶ月以内に使い切るのがおすすめです。
Q3: コーヒーが酸化しているかどうかはどうやって見分けますか?
A: 下記のポイントでチェックできます。
酸化したコーヒーの特徴
- 油が茶色く濁っている
- 古い油のような嫌なにおいがする
- 酸っぱい味や雑味がある
- 後味が悪い
- 豆の色がくすんでいる
新鮮なコーヒーの特徴
- 透明感のある油
- コーヒーの良い香りがする
- 味に雑味がない
- 焙煎日から2週間以内
焙煎後1ヶ月以上経過したコーヒーは、酸化している可能性が高いです。
保存状態が悪い場合は、もっと早く酸化することもあります。
Q4: コーヒーオイルは体に悪いですか?
A: 適量なら問題なく、むしろ健康効果も期待できます。
コーヒーオイルには、下記のような効果があります。
- 抗酸化作用
- 抗炎症作用
- 脳機能の活性化
ただし、コーヒーオイルに含まれる「カフェストール」という成分は、血中コレステロール値を上げる作用があります。
注意が必要な人
- すでにコレステロール値が高い人
- 脂質異常症の人
- 胃が弱い人
このような人は、ペーパーフィルターでドリップしたコーヒーを選ぶのがおすすめです。
健康な人が1日3〜4杯程度飲む分には、あまり心配する必要はありません。
Q5: コーヒーの油を完全に取り除く方法はありますか?
A: ペーパーフィルターでドリップすれば、油分の約90%以上を除去できます。
より確実に油を取り除くには、下記の方法を組み合わせましょう。
効果的な油の除去方法
- ペーパーフィルターでドリップする
- 浅煎りや中煎りの豆を選ぶ
- 抽出温度を85〜90℃に下げる
- 抽出時間を短くする
- 表面の油をスプーンですくう
ただし、油分を完全に取り除くと、コーヒー本来の香りやコクも失われてしまいます。
MEMO 完全に油分をゼロにする必要はありません。適度な油分は、コーヒーの美味しさに欠かせない要素です。
バランスを考えて、自分に合った方法を選びましょう。
まとめ【コーヒーに油が浮くのは正常。対処法を知って美味しく飲もう】
この記事では、コーヒーに油が浮く原因と対処法を解説しました。
最後にもう一度、重要なポイントをまとめます。
コーヒーに油が浮くのは正常な現象
- 油の正体はコーヒーオイル(天然成分)
- 飲んでも健康上問題ない
- むしろ健康効果も期待できる
油が浮く5つの原因
- 深煎りの豆を使っている
- 焙煎したての新鮮な豆
- フレンチプレスやメッシュフィルターで抽出
- エスプレッソなど濃度が高い
- 古い豆で油が酸化している(要注意)
油が気になる場合の対処法
- ペーパーフィルターでドリップする
- 浅煎りや中煎りの豆を選ぶ
- 抽出温度を下げる
- 表面の油をスプーンで取り除く
注意が必要なケース
- コレステロール値が高い人
- 胃が弱い人
- 油が酸化して臭いや味がおかしい場合
コーヒーに油が浮いていても、基本的には問題ありません。
むしろ、新鮮で高品質なコーヒーの証拠だったりします。
ただし、自分の体質や好みに合わせて、油分を調整するのも大切です。
MEMO ペーパーフィルターを使えば簡単に油分を減らせるので、まずはそこから試してみるのがおすすめです。
あなたに合った方法で、美味しいコーヒーを楽しんでくださいね。
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